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バンドで使用される楽器の中でも、最も存在感を出す楽器といえばエレキギターですよね。
曲全体のメロディを奏でてバンドサウンドを演出しつつ、ギターソロを奏でることで曲の盛り上げにも貢献したりと、バンドをするうえでほぼ必須といっても過言ではない楽器です。
有名なバンドには必ずいる「ギターヒーロー」とも呼ばれる偉大なギタリストたちに憧れて、ギターを始めたいと考える人も多いかと思いますが、ここでいくつか気になることがあります。
「あのギタリストが使ってるギターてなんていう種類?」
「エレキギターってどれを選ぶべき?」
いざギターを始めようと思った矢先に、上記のような疑問にぶつかる人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、エレキギター歴10年以上の僕が、今後エレキギターを始める初心者に向けて、知っておきたいエレキギターの種類や選び方を解説していきます。
ぜひ記事を参考にしていただき、自身に合ったベストなギターを探すきっかけにしていただければ幸いです。
エレキギターにはどんな種類がある?
そもそもエレキギターはどれほど種類がある楽器なのか気になりますよね。
エレキギターの種類を一つひとつ解説していく前に、エレキギターの種類の数や、種類による違いを簡単に解説していきます。
エレキギターだけでも10種類以上は存在する
実はエレキギターは種類が多い楽器であり、大まかに分けても10種類以上あります。
また、一見同じような見た目のギターでも仕様や形の違いがあったり、製造するメーカー特有の加工がされている場合もあり、これも含めると50種類以上はあるといえるでしょう。
特に多くのメーカーでコピーモデルが作られているレスポールタイプやストラトキャスタータイプのギターは、メーカーごとのさまざまな仕様に変更されたうえで製造されており、現在でも多くのショップで流通しています。
種類によって変わる要素はなに?
ギターの種類によって変わる要素とは何でしょうか?
一番わかりやすい変化といえばデザインの違いですが、実はデザイン以外にも種類によって主に2つの違いがあるのです。
サウンド
デザインと並んで種類ごとに変わる要素がサウンドです。
最もわかりやすいのがピックアップ(元の音を拾うマイクのような部品)によるサウンドの変化で、シングルコイルのピックアップを搭載したギターと、ハムバッカーを搭載したギターだと、初心者の人でも分かるほど音が変わります。
また、ボディの形状でもサウンドは変化し、同じハムバッカーを搭載したストラトタイプとレスポールタイプのギターでは、また違った印象のサウンドになることが多いです。
さらに、1950年代や1960年代製造のヴィンテージギターになると、全く同じ種類のギターでも個体差による音の変化が現れていることもあります。
弾き心地
形による弾き心地の違いも、種類によって変わる大きな要素といえます。
ボディーの厚みや弦を通すブリッジの形でも、弾き心地がガラリと変わることもあり、中には座っている状態だと非常に弾きにくいものの、立っているときは弾きやすいという種類も存在します。
エレキギターのさまざまな種類を紹介!
エレキギターの種類による違いを簡単に解説してきたところで、ここからはギターの種類ごとに詳しく解説していきます。
画像も一緒に掲載するので、画像と一緒に参考にしていただき、理想のギターを探してみてください。
ストラトキャスター
ストラトキャスターはフェンダー社が開発したエレキギターで、後述で紹介するレスポールと並び「ギターの代名詞」といえる存在です。
トレモロユニットを搭載しており、アームを動かすことで音にビブラートをかけることができ、ピックアップもシングルが3つ搭載されているので、さまざまな音楽ジャンルにも対応できる汎用性の高さがポイントです。
ボディが軽いので扱いやすく、幅広い音色を一本で奏でることができるため、現在でも世界中のギタリストに愛されています。
テレキャスター
テレキャスターはフェンダーが開発したエレキギターで、エレキギターの基礎を作ったといっても過言ではない偉大なギターです。
ストラトキャスターよりも高音域が強調されたような、硬くジャキっとしたサウンドが特徴で、ストラトと比べて万能性は少し欠けるものの、比較的万人に扱いやすいギターといえます。
エッジの効いた特徴的なサウンドから、ロックバンドのギタリストでも愛用している人は多いです。
ジャガー・ジャズマスター
ジャガーとジャズマスターは2種類ともフェンダー社が開発したギターで、ジャズマスターは1950年代にジャズ用のギターとして流行していたレスポールに対抗する形で制作されたギターで、ジャガーは兄弟機にあたります。
一見するとデザイン的に同じギターに見えてしまいますが、ボディの形状に細かい違いがあったりブリッジに独自の部品が使われていたりと、デザインが似ているだけで全く別物のギターです。
また、ネックのスケール(長さ)がジャズマスターは647mmのレギュラーに対して、ジャガーは609mmと短くなっており、手が小さい人でも複雑なコードが抑えやすいという特徴も持っています。
サウンドも2種類で全く違うキャラクターで、ジャズマスターはジャズに適した太くてしっとりとしたサウンドに対して、ジャガーはテレキャスのように高音域の効いたエッジ感のあるサウンドです。
ストラトやテレキャスよりはマイナーなギターではあるものの、この2種類にしか出せない独特のサウンド感もあるため、愛用しているギタリストも意外に多いです。
ムスタング
ムスタングはフェンダーが開発したエレキギターで、もともとは学生向けのギターとして開発されていたギターでした。
ジャガーと同じくショートスケールのネックを採用しており、ボディも他のギターと比べて若干小ぶりなサイズ感となっています。
サウンドは意外にも高音域が強調されたブライトな音色で、歪ませると荒々しい凶暴なサウンドを引き出すことができることから、多くのロックギタリストが使用するギターに採用していました。
レスポール
レスポールはギブソン社が開発しているエレキギターで、ジャズやカントリーで活躍したレス・ポール氏との共同開発で生まれたシグネチャーモデルでもあります。
ストラトキャスターと並んで「エレキギターといえばこれ」といわれることが多い代表的な種類といえます。
前項で紹介してきたフェンダー社のギターと違う点として、ハムバッカーというピックアップを搭載している点が挙げられ、ボディの形状も相まって中低音が豊かな力強いサウンドが奏でられます。
クリーンで引けば暖かく甘いサウンドが得られ、歪ませることでストラト等よりもパワフルなサウンドが出せることから、ジャズからハードロックまで、幅広いジャンルのギタリストに愛されている名機です。
また、レスポールから派生する形で、上位機種としてさまざまなカスタムが施されたレスポールカスタムや、入門用として発売されながらその弾きやすさで独自の人気を得たレスポールジュニアなどの種類も存在します。
SG
SGはギブソン社が開発したエレキギターで、当時レスポールのフルモデルチェンジしたギターとして開発されました。
レスポールと比べると、全体的な軽量化やハイポジションが弾きやすいように改良されたネックなど、フルモデルチェンジに恥じないさまざまな仕様変更が施されており、もはや全くの別物として完成されたギターといえます。
弾きやすさから愛用しているギタリストも多く、初めてハムバッカーを搭載したギターを選ぶ際にもおすすめです。
フライングV
フライングVはギブソン社が開発したエレキギターで、変形ギターの先駆者的な存在でもあります。
特徴は何といっても奇抜なV型のデザインで、発売された当時はそのデザインから人気が出ず、たったの2年で生産が終了してしまいますが、立って弾いた際の安定感や力強くもどこか甘いサウンドに魅了され、使用するギタリストが次第に増えていきました。
デザインからメタルなどのジャンルでしか使えないと思ってしまう人も多いギターですが、前述しているようにレスポールと少し似た力強くも甘さが感じられるサウンドのギターなので、実際には幅広いジャンルで活躍できるギターです。
エクスプローラー
エクスプローラーはギブソン社が開発したギターで、こちらもフライングVと並んで変形ギターの代表格にあたるギターです。
フライングVと同じくそのデザインから当初は人気が出ずに製造が中止になってしまいますが、他社によるエクスプローラーのコピーモデルを使用するギタリストが増加したことで、製造が再開されました。
フライングVよりも角張ったデザインですが、フライングVよりも座って弾きやすく、ハムバッカー搭載による力強いサウンドや見栄えの良さから、現在ではロックを中心にさまざまなギタリストが使用しています。
ファイヤーバード
ファイヤーバードはギブソン社が開発したエレキギターで、フライングVやエクスプローラーの後に開発された変形ギターです。
カーデザイナーがデザインを担当したギターで、フライングVやエクスプローラーよりも少し丸みを帯びつつ、シックでおしゃれなデザインとなっています。
エレキギターとしては、ミニハムバッカーと呼ばれる新型のピックアップが採用され、ハムバッカーの力強さを残しつつ、若干高音域がブーストされたようなサウンドが特徴となっており、歪みとの相性も良いです。
ポール・リード・スミス系ギター
ポールリードスミスはアメリカの楽器メーカーで、エレキギターを手作りしていたポール・リード・スミス氏が創設しました。
他のギターメーカーのように、ストラトキャスターやレスポールなどのエレキギターをベースにカスタムしたものを製造するのではなく、ポールリードスミス独自のオリジナルエレキギターである「Customシリーズ」を主に製造しています。
ハイポジションでも弾きやすいように工夫されたネックとボディのデザインや、ポールリードスミスオリジナルのハムバッカーピックアップは非常に評価が高く、世界中のギタリストが使用するほどの高い人気を獲得しています。
スーパーストラト
ストラトキャスターをベースに、よりロックやメタルに特化した性能にカスタマイズしたエレキギターを総称して「スーパーストラト」と呼びます。
製造している代表的なメーカーとしては、アイバニーズやEVHなどのメーカーが挙げられ、ピックアップにハムバッカーを採用したりフロイドローズトレモロユニットを搭載するなど、メーカーによってさまざまなカスタムが施されています。
ストラトキャスターの使用感をそのままに、より攻撃なサウンドに特化したギターを探したい人はスーパーストラトがおすすめです。
セミアコ・フルアコ
セミアコは「セミアコースティックエレキギター」を指し、ボディの半分以上がアコースティックギターのような空洞になっているのが特徴です。
代表的なギターとしてはギブソン社の「ES-335」が挙げられます。
そしてフルアコは「フルアコースティックエレキギター」を指し、ボディは完全に空洞の空間になっており、アンプを通さなくてもそれなりの音量で弾くことが可能です。
代表的なギターにはギブソン社の「ES-175」があります。
セミアコとフルアコともに、ボディに空洞な空間があることによる独特な音色の響きが特徴的で、甘く温かいサウンドを奏でることができ、この特性からジャズやフュージョンなどの音楽と相性が良く、著名なギタリストも愛用していることが多いです。
その他の種類
ここまで紹介してきたさまざまなエレキギター以外にも、有名なギターはたくさんあります。
例としては、X JAPANやソロアーティストとしても有名なHIDE氏が使用していた「B.C.リッチ モッキンバード」や、ベンチャーズで有名になった「モズライト」などが挙げられます。
ギタリストによってはオリジナルブランドで制作しているギターなどもあるので、気になる人はチェックしてみるのもおすすめです。
よく見かけるシグネチャーモデルってなに?
レスポールの解説でも登場した「シグネチャーモデル」という言葉ですが、シグネチャーは署名を意味する単語になります。
エレキギターにおいては「有名なギタリストが使用していて、そのギタリストの名前やサインが入っているモデル」を指します。
つまり、有名ギタリストのエレキギターと同じ仕様のエレキギターでもあり、バンドやギタリストのファンによる「あのギタリストが使っているエレキギターと同じものが欲しい!」というニーズに合わせて製造されています。
中でもレスポールは世界中のギタリストに使用されていますが、一応はレス・ポール氏のシグネチャーモデルでもあるため、ある意味世界で最も使用されているシグネチャーギターといえます。
初心者におすすめのエレキギターと選び方
ここまでさまざまなギターの種類を紹介しましたが、これだけ種類がたくさんあると、初心者の人はどれを選べばいいのかわからなくなってしまいますよね。
そこでここからは、おすすめのエレキギターも紹介しつつ、その選び方についても解説するので、ギター始めたいけど肝心のギター選びで迷っている人はぜひ参考にしてください。
ストラトキャスター
ストラトキャスターは多彩な音色を1本で奏でる優等生のようなギターであり、ロックからポップスまでさまざまなジャンルに対応しています。
ギターの重量自体も軽く、女性の人でも重さに悩まされずに演奏できるので、弾きやすさの面でも優秀です。
留意点として、ボリュームノブが手の位置に干渉しやすい場所にあるので、ピッキングの際は注意が必要です。
テレキャスター
テレキャスターはストラトキャスターと比較すると、奏でられる音色の幅は狭くなってしまいますが、それでも高音域の強調された明るいサウンドはさまざまな音楽で活かすことができ、邦楽から洋楽まで幅広く対応できます。
また、ストラトキャスターの欠点であるボリュームノブの位置も、テレキャスの場合は手が干渉しない位置にボリュームノブがあるので、ボリュームを下げてしまう事故の心配もなく、安心して演奏が可能です。
レスポール
レスポールはストラトキャスターやテレキャスターと違い、ネックがミディアムスケールとなっているため、手が小さい人でもフレットを抑えやすいというメリットがあります。
また、力強く甘いサウンドは歪みとの相性にも優れているため、ハードロックやパンクロックなどの曲を弾く際にもかっこいいサウンドを奏でることができます。
難点としてはやはり重量で、近年では重量を落としたモデルも登場しているものの、基本的にはかなり重いギターであることは間違いないので、肩や腰への負担が気になる人は注意が必要です。
エクスプローラー
変形ギターでロックなどを弾きたい人には、エクスプローラーがおすすめです。
同じく変形ギターの代名詞であるフライングVと比べて、座っている状態でも弾きやすく、癖がない素直なサウンドなので、歪みとも相性が良いです。
また、メタルなどの曲を弾く際にも、ネックのハイポジションが抑えやすくなっているので、前述で紹介した3つのギターの中でも1番ギターソロの練習にも適しているギターといえます。
デメリットとして、ギターを収納するギグバッグは専用のものが必要になることや、おすすめするギターの中では比較的価格が高いことが挙げられます。
基本的には見た目や憧れのギタリストを参考に選ぶのがおすすめ!
ギターの種類によってサウンドや弾きやすさなど、さまざまな点に違いがありますが、初心者の人は上記の要素はあまり気にすることはありません。
それよりも重要なのは「そのギターを購入してしっかりモチベーションを維持して練習できるか」であり、せっかくギターを買ったのにモチベーションが続かずに練習をサボってしまっては意味がありません。
モチベーションを維持してギターを弾くためにも、憧れのギタリストと同じ種類のギターもしくはシグネチャーを購入してみたり、楽器店に行ってこれがいいと感じたギターを選んでみるなど、モチベーションに繋がるギターを選ぶことを心がけましょう。
まとめ
今回はエレキギター初心者向けに、知っておきたいエレキギターの形と名前を解説していきました。
エレキギターは形や仕様の違いによって、サウンドが劇的に変化する奥深い楽器です。
しかし、最初のうちはサウンドの違いなどはあまり気にせず、見た目や予算からお気に入りのギターを探すことで、ギター練習を継続するモチベーションにも繋がるのでおすすめです。
ぜひこの記事の内容を参考に、お気に入りの形を見つけていただき、購入するギター選びの参考にしていただければと思います!
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